「ポスドク後のキャリアをどう選べばいいんだろう?」
「アカデミア(パーマネント)と企業、どちらを目指すべきなのか」
と思っているポスドクの人も多いのではないでしょうか。
アカデミアのポストは限られているので、採用がいつになるのかわかりませんよね。
…かといって、ポスドクでダラダラと歳を重ねてしまうと、企業就職が難しい年齢になってしまう…。
という悩みを解決に近づけるため、この記事では、ポスドクの就職活動について、アカデミアと企業就活それぞれのメリット・デメリットを解説します。
- ポスドク後の進路状況の実態
- アカデミアと企業就職、それぞれのメリット・デメリット
- 先輩研究者の体験談
- 効果的な就活の戦略
記事を読むことで、あなたに合った進路選択について考えられるようになりますよ。
「ポスドクは就職できない」は昔の話。
あなたの専門性は、企業で武器になります。
- 研究で培った力は一流企業でも高評価
- 任期の心配なく安定した収入
- 企業が求めているのは研究者の持つ「問題解決能力」
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ポスドクの就活先はパーマネント・企業どっちが多い?

出展:ポストドクター等の雇用・進路に関する調査(2021年度実績)を元に筆者が作成
まずは、ポスドクの後にどのような進路へ進む人が多いのか、現状を確認しておきましょう。
ポスドク後の進路状況は以下の順で多くなっています。
- 1位:ポスドクを継続
「2018:71.2%(10,101人)」→「2021:67.9%(9,278人)」
2018→2021で、3.3ポイント減 - 2位:大学教員
「2018:8.7%(1,360人)」→「2021:9.8%(1,350人)」
2018→2021で、1.1ポイント増 - 3位:企業・その他研究職
「2018:3.4%(532人)」→「2021:6.1%(836人)」
2018→2021で2.7ポイント増
最も多いのは、「ポスドクを継続する人」。
7割近くの人がそのままポスドクを継続しており、不安定な生活から抜け出せていないことがわかります。
続いて「大学教員」、そして「企業・その他の研究職」という順番になっています。
さらに、2018→2021の割合の変化に目をつけてみましょう。
この3年間で、「ポスドクをそのまま継続している人」の割合は3.3ポイント減少し、
その代わりに「大学教員(アカデミア)」や「企業・研究職」に就いた人が合計3.8ポイント増加しています。
このことから「以前よりもポスドクを継続している人が減り、アカデミアや企業の研究職に就ける人の割合が増えている」と言ってよいでしょう。
また、「大学教員(アカデミア)」が1.1ポイント増加に対し、「企業・その他研究職」が2.7ポイント増と、2倍以上の増加率となっているのも興味深いですね。
以前までは、
「ポスドクになったのなら、アカデミアを目指すのが当然でしょ」
という風潮だったのが、最近では企業就職の道が広がりつつあるという見方もできますね。
アカデミアという狭き門を狙い続けるのではなく、企業に就職して安定した生活を手に入れる選択肢も受け入れられるようになってきているのでしょう。
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【ポスドク】パーマネントvs企業就活|メリット・デメリット

続いて、パーマネントと企業就職のメリット・デメリットをそれぞれ確認しておきましょう。
自分はどっちに合っているのかを、考えながらチェックしてみてくださいね。
パーマネントのメリット・デメリット

ポスドクからアカデミア(パーマネント)になるメリットとデメリットから見ていきましょう。
ポスドクからパーマネントのメリットには以下のようなものがあります。
メリット
- 研究テーマを自分で設定でき、興味のある研究に打ち込める自由度が高い
- 教育者として学生の成長に関われる
- 研究成果を論文や学会で発表し、その分野の専門家として認知される
- 大学教員として社会的な信頼度が高い
- 海外の研究者との交流や国際会議への参加機会が多い
ポスドク→パーマネントのデメリットには以下のようなものがあります。
デメリット
- パーマネントポストの数が限られており、競争が激しい
- パーマネント獲得までの期間が長く、生活が不安定になりがち
- 研究費の獲得に向けた申請書作成などの事務作業が多い
- 給与は民間企業と比べて一般的に低めである
- 年齢が上がるにつれて転職の選択肢が狭まる
企業就活のメリット・デメリット

続いて、ポスドクから企業就活をするメリット、デメリットを見ていきましょう。
ポスドクから企業就活をするメリットには以下のようなものがあります。
メリット
- 比較的安定した雇用と収入が得られる
- 研究成果が製品やサービスとして社会実装される機会が多い
- 企業の充実した研究設備や環境を活用できる
- 昇進や待遇面でのキャリアアップの道筋が明確
- 研究以外のビジネススキルも身につけられる
ポスドクから企業就活をするデメリットには以下のようなものがあります。
デメリット
- 研究テーマは会社の方針や市場ニーズに左右されることが多い
- 論文発表や学会活動の機会が限られる場合がある
- 企業秘密の関係で研究成果を公表できないことも少なくない
- アカデミアに戻るのが難しくなることがある
- 基礎研究より応用研究が中心になりやすい
- アカデミア以外の職に就くことを「脱落」「転落」と見られる風潮に悩むこともある
ポスドク先輩に聞いたパーマネントと企業就活の様子

では、先輩に聞いた「アカデミア継続」と「企業就職」の体験談※を確認しておきましょう。
※2025年2月、クラウドソーシングサイトにて30代〜40代の男女10名への独自アンケートの結果より
アカデミア継続の体験談
工学系の私は、博士課程からの研究を発展させながら5年間ポスドクを続けました。国際共著論文が評価され、38歳で准教授ポストに就くことができました。海外での学会発表を積極的に行ったことが功を奏したと感じています。
(40代男性)
私は博士号取得後、2度のポスドクを経て35歳で助教ポストを獲得しました。長い道のりでしたが、自分の研究を続けられることに大きな喜びを感じています。ただ、任期付きポストの間は将来への不安との闘いでした。科研費獲得が採用の決め手になったと思います。
(40代女性)
人文学では論文より著書が重視される傾向があるように思いました。32歳で出版した単著のおかげで(?)、翌年に講師ポストへの道が開けました。非常勤講師の経験を積んだことも評価されたようです。
(30代男性)
物理学の実験系で3カ所のポスドクを経験しました。最後の2年間で大型プロジェクトに参画できたのが転機となり、助教への採用につながりました。
(30代男性)
企業研究職への転身体験談
ポスドク3年目に製薬企業の研究職に転職しました。最初は基礎研究から離れることに抵抗がありましたが、自分の研究が患者さんの役に立つと思うとやりがいを感じます。給与面での安定も魅力の一つです。
(30代女性)
情報科学のポスドクから大手IT企業の研究開発部門へ29歳で転職しました。アカデミアでは細分化された研究テーマに取り組んでいましたが、企業では幅広い技術領域に触れられることが刺激的です。博士課程で身につけたデータ解析が役に立っています。
(30代男性)
農学系のポスドクを2年経験した後、食品メーカーの研究開発部門に転職しました。研究の成果が製品として店頭に並ぶスピード感は新鮮でした。アカデミアでは得られない消費者視点での研究アプローチに魅力を感じています。
(30代男性)
材料科学の博士取得後、ポスドク1年で電子材料メーカーへ転職しました。企業では最先端の設備を使った研究ができることと、ワークライフバランスが取りやすい環境が決め手でした。
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ポスドクの就活が不安な時は逃げ道を作ろう

「このままアカデミックでパーマネントを目指して大丈夫なのかな…」
と、心のどこかで感じているあなた。
いつパーマネントになれるのかわからないまま突き進むのは不安ですよね。
そんなときは、いつでも駆け込める「逃げ道」を作っておくのがおすすめ。
不安定な職のまま年齢だけが上がってしまうと、
- 経済的不安からくるストレス
- 年齢とともに狭まるキャリアでの焦り
- 家庭を養えないことで襲ってくる自己嫌悪
といった精神的なストレスにより、心の病にかかってしまうリスクも…。
一度負の思考ループに入ってしまうと、冷静な判断ができなくなるケースも多いです。
そうならないように、冷静に判断できている「今」から、いつでも別の道に進める準備をしておきましょう。
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まとめ:ポスドク就活はあなたに合った道を選ぼう

ポスドク後のキャリア選択は、あなたの将来に大きく影響します。
アカデミアを続けるにしても、企業に転身するにしても、早めの情報収集と準備が重要です。
先延ばしにするほど選択肢は狭まる傾向があるため、早めに行動を起こし、自分の将来について積極的に考えていきましょう。
「ポスドクは就職できない」は昔の話。
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